時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「子どもとのクッキング」について。

子どもとのクッキングを楽しむために

キッチンが好きな子どもは多いですよね。しかも忙しいときにかぎって「一緒にやるー!」と駄々をこねることもあります。

子どもと楽しくクッキングをしたいな、と思っていても“忙しくないとき”なんて、そうそうあるものではありません。

そこで今回は、子どもの「一緒にやるー!」に応える方法をご紹介します。ポイントは以下の3つです。

  1. 任せる
  2. 準備する
  3. 見せる

ひとつひとつ、詳しくみていきましょう。

1.任せる

まずは「任せる」ことについてです。

現実的に自分がやっている作業を手伝わせるのは手間がかかります。それは私たちが意識せずに「段取り」を考えて、ゴールに向かって手や指を動かしているからです。

少しだけのつもりがぐずぐずして進まない、また料理をひっくり返してしまったら献立に影響が出るので、つい子どもの作業に口や手を出してしまい関係が悪化することも。

するとお互い楽しくないし、やってみたい意欲が萎えてしまいます。そこを解決するために、

子どもが1人で出来る簡単な作業を1つ、任せてしまいましょう。

例えば、ビニール袋に入れた野菜に塩を振って揉む、キャベツの葉をお味噌汁用にちぎる、ドレッシングを泡立て器で混ぜる、ゆで卵をむいて潰す、茹で野菜をテーブルナイフで切る、胡麻をする、コーヒー豆を挽く、夏みかんを剥くなどです。

2.準備する

1のときに、イライラしないためにも、2の「準備する」ことが大切です。テーブルの上や床など、子どもの作業スペースをきちんと確保して、必要ならシートや新聞紙を敷いておきます。

使う道具は子どもの手のサイズで扱いやすい物を選びます。大きな物や重い物では失敗の原因になります。

包丁は目が届かないと危険なので、テーブルナイフを使うなどの工夫をしてください。作業スペースには余計な物を置かず、対象物に集中できるようにします。

慣れてきたらゴミ入れや布巾なども専用に準備して、始末も1人で出来るようにしていきましょう。

1回の仕事量は少なめにして、達成感や自己満足感が得られると良いですね!

3.見せる

そしてもっとも大切なのが、3、「見せる」ことです。これは以前も何度か触れていますが、やり方を教えるときには必ず「見せて真似をさせる」ようにしましょう。

子どもは「ミラー(鏡)ニューロン」の働きが大変優れていて、大人のやることを真似するのが上手です。

ナイフとまな板の使い方など、ゆっくり丁寧に見本を行うと、まるでマジックを見るようなワクワクした表情で見ているのも年齢が小さい子の特徴です。

まずは1日5分でできることから

「親子でクッキング」というと、一緒にクッキーを焼いているところや、ハンバーグを丸めているところなどを思い浮かべるかもしれません。時にはそんな時間を作るのも良いですが、まずは1日5分で出来ることから!

その中で旬の食材に触れること、擦りたての胡麻の香りを知ること、1人でやり遂げることなど、実体験でしか得られない学びを重ねていきませんか。

この記事を書いたライター

ライター一覧 arrow-right
荒井聖子さん

SakuraEdu代表 コドモンテワークショップ主宰 
目黒区民講座講師、幼児教室のコンサルティング、小学校受験指導をしながら、通算100回以上の企画開催。日本モンテッソーリ教育綜合研究所教師、NPO日本食育インストラクター1級などの資格を生かし子育て支援活動を行う。

荒井聖子さんの記事一覧 v-right