切干大根、ひじき、にんじんをベースに、枝豆、白ごま、そしてなんとアジの干物をプラス!  斬新な組み合わせでうま味たっぷり、具だくさんで冷凍保存も可能な混ぜごはんレシピを、フードコーディネーターの田村佳奈子さんが紹介します。

白だしベースの炊き込みごはんに、鯵の干物を焼いてほぐして混ぜる具だくさんの混ぜごはん。もともとはアジ、梅、白ごまの混ぜごはんに、大葉やみょうが、キュウリの塩もみを混ぜて作っていました。けれど、3歳の娘には気に入ってもらえず、いろいろとアレンジして完成したのが、この混ぜごはんです。

おかげで娘は「アジの混ぜごはん」のおにぎりが大好き。栄養バランスがいいので、朝食はこれ一つでもOKですよ!

ひじきについて

わが家の炊き込みごはんは、必ずと言っていいほどひじきが入っています。ビタミン、ミネラル、食物繊維、葉酸などが含まれていて栄養豊富。見た目の主張はありますが、味の主張はなく、子どもが食べやすい海藻です。

生ひじきを購入したらまとめて下ゆでし、大さじ1ずつ小分けにして冷凍保存するのがおすすめです。ひじきは春に旬を迎えますが、生ひじきが出回る時期は限られていて、スーパーなどで販売されている生ひじきは、過加熱乾燥したものを再度水に戻して生ひじきとして販売されているものも多く、それは厳密にいうと“生”ではないのだそう。

いずれの場合も、水で洗うだけではなく熱湯に通してから調理しましょう。それは、ひじきには発がんリスクがあると言われている「無機ヒ素」が他の海藻よりも多く含まれているから。この無機ヒ素は水に溶け出す性質があるので、水で洗うだけでも5割ほど減り、5分茹でると9割減らすことができるそうです。
(農林水産省:https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1906/01.html

生ひじきの下茹では簡単!
サッと流水で洗い、沸騰した湯で5分ゆでてザルにとり流水で洗い流します。乾燥ひじきの場合は水に1時間ほど浸してから同様にゆでましょう。あとは水気を切り、小分けにして冷凍保存すれば、1カ月ほど保存可能。少量にしておけば、炊き込みごはんを作るときに、必要分だけ冷凍のままポンと炊飯器に入れればOK。便利ですよ!

「アジの混ぜごはん」の作り方

シンプルに白だしで炊いたごはんに、香ばしくて塩味のあるアジの干物、香りのよい白ごまを加えることで味に深みが出ます。

材料(3~4人分)

  • アジの干物…1枚
  • 切干大根…大さじ1くらい
  • ひじき…大さじ1
  • ニンジン…2センチ
  • 白ごま…適量
  • 米…2合
  • 水…適量
  • 白だし…大さじ2

作り方

  1. ニンジンは皮をむき2センチ長の細切り、切干大根はサッと流水で洗いキッチンバサミで細かく切り、米はといで水に30分~1時間浸しておく

    *切干大根は水で戻さず流水で洗うだけでOK!

  2. 枝豆はさやの片側をキッチンバサミで切り流水でサッと洗い、塩(分量外/小さじ1)でもみ5分ほど置き、

    鍋に湯を沸かして1ℓに対し大さじ2の塩を加えて4~5分ほどゆでる(塩もみした塩は洗い流さずそのまま鍋に入れましょう)
  3. 枝豆がゆで上がったらザルにあげて粗熱を取り、さやから取り出す

    *使用する分をさやから出し、残りは保存容器に入れ冷蔵庫で保存(3日ほど保存が可能)
  4. 炊飯器に米、白だしを入れ、2合分の水位線まで水を加え、その上にニンジン、切干大根、ひじきをのせて炊飯する
  5. アジの干物を魚焼きグリルで焼き、ほぐしておく

    *小骨に注意してほぐしましょう
  6. (4)が炊きあがったらさっと混ぜ、

    枝豆、ほぐしたアジ、白ごまを加え、一旦ふたをして少し蒸らしてからうつわに盛る

白ごまは指でひねって軽くつぶしながら加えると香り良く仕上がります!
ゴマの皮は硬いので、こどもの消化を考えると、つぶしたほうが安心ですね。

アジ、枝豆、白ごまは、炊き込みごはんに後から加えたほうが見た目も香りもよく仕上がります。また、加える分量も好みで調節できます。アジの塩味が気になる場合は、量は控えめで試してみてください。アジをサケや塩サバに変えてもおいしいですよ!

この記事を書いたライター

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田村佳奈子さん

フードスタイリスト、フードコーディネーター、フードアナリスト。Web、雑誌、ドラマなどのレシピ開発やスタイリング、フードコーディネーターとして活動中。

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