皆さんはふるさと納税を活用されているでしょうか?制度をうまく使うと実質2000円で多くの特産品をいただくことができるので、フル活用している家庭も多いのではないでしょうか。わが家でもこの制度の恩恵を受けていたのですが、思わぬ出来事で複数の果物の配送時期が重なり、少しもったいないことになってしまいました。

ふるさと納税とは

ふるさと納税の趣旨は、地方自治体の振興と地域活性化を促進することです。ふるさと納税は、国内外に住む人々が自分の出身地や思い入れのある地方自治体に対して寄附を行う制度です。寄附者には、寄附金額に応じた地方自治体の特産品や観光体験などの返礼品が提供されます。これにより、地方自治体は財政的な支援を受けることができ、地域の魅力や活力を向上させることができます。

また、ふるさと納税は地域への関心や愛着を深める手段となり、地域の魅力や特産品の広報にもつながります。ふるさと納税は、地方と都市の連携や地方の自立を促進する一環として重要な役割を果たしています。

ふるさと納税を活用して返礼品をいただく。どのくらい寄附できる?

前置きが小難しくなってしまいましたが、要するに寄附者個人と寄附される自治体双方にメリットがあるように制度が設計されています。

個人のメリットとは何と言っても返礼品です。特に食料品の値上げによる食費への影響が厳しい現在、節約の一環としてもふるさと納税は非常にありがたい存在です。わが家では主に米や果物をいただいていました。

フルタイム正社員として働いていると、ふるさと納税の寄附枠は数万円程度になります。(寄附枠の試算方法は総務省や自治体などのウェブサイトで確認できます)そして返礼品としていただける品物の価格は、寄附額の2~3割(送料や事務手数料等含む)です。

指定した時期に返礼品が届かない!

ふるさと納税の寄附枠が数万円あると、複数の返礼品をいただくことができます。例として果物なら数千円の寄附枠から返礼品が用意されており、1万円前後ならかなり選択肢を広げることができます。

そこでわが家では、季節ごとに果物を返礼品としていただいていました。2~3カ月ごとに果物が送られてくるように手配し、時期が重ならないようにしっかり調整していました。しかし、寄附時に提示されていた時期を過ぎても、ある返礼品が届きません。すると1通のメールが送られてきました。

どうやら返礼品の発送が遅れているようです。

続く説明で書かれていたことは
・収穫された果物が農家から届いたが、検査で規格外が多いことが判明した
・規格外は使用しないと判断された結果、返礼品用の果物が在庫不足となった

代替案として、別に用意された同種の果物を、予定より遅れて送付いただくことになりました。

配送遅れと早期配送が重なり、複数の果物を同時期に受け取る事態に

遅れながらも返礼品が配送されることになったのは良かったものの、別の問題が発生してしまいました。前述した通り、果物は2~3カ月ごとに配送されるように手配しています。返礼品の配送時期(受け取り指定可能範囲)は2週間程度から3カ月までものによって異なるのですが、それも含めて配送時期が重ならないように調整したはずでした。

しかし10月前半までに送られる予定だったものが遅れました。片や10月下旬~翌1月までのものは最短日に送られてきてしまったため、その2種類の果物が3日しか空かずに同時期に届いてしまいました。

内訳はみかん10kgと梨10kgです。果物なので消費期限はせいぜい2週間です。(ジャムなどに加工して長期保存する方法もなくはないですが)そのため、毎食後に家族総出で贅沢にデザートを食べる日々が続きました。

ふるさと納税で将来起きそうな大問題

この件で、ふるさと納税として現状行われている「返礼品予約システム」は非常に危ういのではないかと感じました。多くの返礼品は「寄附すると〇月に返礼品をお送りします」という事前予約方式になっています。返礼品の配送が半年先とかもざらにあるので、おそらく寄附時点では返礼品は確保されていません。(確保されたものだけを返礼品に出している自治体もあります)

経済的には予約販売と変わりません。価格(寄附金額)が先に決まり、(自治体側の)収穫コストは後で決まります。この方法の何が問題かというと、返礼品のほとんどが農産物であることです。農産物は自然環境によって生育状況や収穫量が大きく変動するので、ひとたび異常気象が起きたら危機的です。

通常の購買行動では、そのような場合に価格が大幅に上がることによって調整されます。しかし予約販売方式だと後から価格を上げることができません。今年の夏は異常と思えるほど暑くなりました。今回の規格外品の発生は、暑さに起因しているように思えます。

近い将来に異常気象が起きて返礼品となる作物が全滅、市場価格は高騰、となった時に(自治体は)代替品をどうやって用意するのか、心配になりました。返礼品とはあくまで自治体からの自発的なお礼であって、なくなっても文句は言えない、という形の決着になるのか、返礼品確約でポータルサイトに出しているから購買契約なのか、素人目に気になるところです。

終わりに、自治体の担当者にお送りしたメールで締めくくります。

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共働きおやじ研究所さん

4歳と2歳の姉妹を持つ30代中盤の父親です。妻は2022年4月に職場復帰。祖父母サポートなし共働き家庭を続けていくために、父親育児の手法を研究しています。
研究成果を公開し、親父の地位向上を目指しています。
仕事と家庭と自己実現の三方良しが人生の目標です。

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