2021.07.12
子どもに使える虫除けって何?
蚊に刺されやすい季節になりました。特に子どもは蚊に刺されやすいですし、中には刺されると非常に腫れてしまう子もいるかと思います。
世の中には虫除け剤や虫除けグッズがたくさんありますが、薬剤師ママが子どもに使う際の選び方や実際に使ってみた使用感をお伝えします。
虫除け成分の違い
国際的にも厚生省にも虫除けの効果があると認められた虫除け剤の成分には「ディート」と「イカリジン」の2種類があります。逆に言うとこれ以外の成分は虫除け効果は認められていません。アロマやハーブについては後述します。
まず、ディートとイカリジンの違いについて。
*ディート
蚊、ブヨ、アブ、ノミ、マダニ、イエダニ、トコジラミ、ツツガムシなど多くの害虫に効果のある王道の虫除け成分です。対象の害虫は製品によって異なるのでパッケージを確認して下さい。
製品によってディートの濃度は色々とあるかと思いますが以下のような制限があります。
30%以上:12歳未満への使用は禁止
12%以下:6ヶ月未満の赤ちゃんへの使用は禁止
6ヶ月〜2歳未満は1日1回
2歳以上12歳未満は1日3回まで
ディートの濃度は虫除け効果の強さではなく、効果時間になります。
30%で約6~8時間
15%で約4~5時間
10%で約3時間
です。なので例えば1歳の子どもに使う場合、12%以下の製品を1日1回しか使用できないので、最大で3時間しか効果が得られないことになります。
汗をかいたり濡れたりした場合は塗り直しが必要なので、びっしょびしょに汗をかく子どもたちに効果が得られる時間はもっと短いかもしれません。子どもって頭から滝のような汗をかきますよね(笑)。1日外出するのであれば現実的ではないかもしれないですね。
また、注意点としてディートは生地を変色させたりいためたりする可能性があるので、洋服の上からではなく直接肌への使用となります。
*イカリジン
日本では2015年に承認された虫除け成分で、2016年頃に高濃度15%の製品が発売されました。
年齢制限がないので赤ちゃんにも使え、使用回数制限がない嬉しい成分です。ただし対象となる害虫は、蚊の成虫、アブ、ブヨ、マダニに限られます。4種類だけですが、日常生活を送る上では十分かと思います。
こちらも製品によって濃度が異なりますが、これも濃度は効果の強さではなく効果時間です。
5%で最大6時間
15%で最大8時間です。
また、イカリジンは服をいためないので、たとえば外出時ストッキングなどの上から塗り直しすることもできます。地味に便利ですね。私は安い服なのでディートでも気にせず吹きかけますけどね。
おすすめの虫除けは
私が実際に子どもに使っている虫除けは
イカリジン15%配合
天使のスキンベープ
ジェルタイプとミストタイプ
です。汗や水で落ちてしまうので最大効果時間は得られないとは思うのですが、保育園児には8時間効果のある15%が良いでしょう。
天使のスキンベープには、他にスプレータイプやティッシュタイプもありますが、子どもに使う場合はジェルタイプが1番おすすめです。塗り広げやすくスプレーやミストより塗りムラが出にくいのでしっかり皮膚を保護できます。ジェルなのでしっとり感があるのですが、べたついて嫌がるようでしたらミストにすると良いかと思います。
スプレーやミストもきちんと手で塗り広げれば良いのですが、だいたいしゅっとやって終わりがちになってしまうんですよね。その点だけ注意です。
吹き掛けるものは吸い込まないか心配な人もいるかと思いますが、スプレーは吸い込みます。吸い込んだ感じがあります。なので子どもには1番にはおすすめしません。
ミストタイプも実際に使ってみると舞い散ったミストを吸い込んだ若干の刺激感を私は感じます。子どもたちは一切気にしてないのですが…。
ティッシュタイプは携帯性にすぐれ、きちんと肌に塗れるのですが、コスパがあまりよくないのとゴミが生じるのと子どもがおとなしく拭かせてくれなさそうなのでまだ試していません。
天使のスキンベープ以外にもイカリジン15%配合の商品は
プレシャワーPRO
スキンバルサン乳幼児にも使える虫よけ
などがあるのでお気に入りを探してみてください。
香りの虫除け剤は?
ディートやイカリジンではない虫除け製品は、香りで虫除けをするものもあります。虫除けシールや虫除けリングなどもそのタイプです。
天然成分と書かれていて安心な印象があります。これらはユーカリ油という成分を含むものですが、対象とするのはユスリカ、チョウバエ。ユスリカは人を刺さない蚊です。実は人を刺す蚊に効果があるとはパッケージにも書かれていません。
使い分け
普段はイカリジン15%で、汗をかいたり濡れたりしたら塗り直し、アウトドアで虫の多い場所に行く場合は、そういった場所に入る直前にディート12%といった感じで使い分けると良いでしょう。また草むらなどに入る場合は長袖長ズボンで虫からも怪我からも肌を守りましょう。
赤ちゃんに薬剤を使いたくない場合は、ベビーカーには虫よけネットをかければ物理的にシャットアウトできます。なかにはUVカットできるものもあるので紫外線からも肌を守れます。
正しい知識で子どもの肌を守ろう!
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はるこ*いとをかしさん
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5歳と2歳の兄弟を育てる医療系ワーママ。定期的に温泉に行きたくなる病。 子どもを産んだら可愛すぎたのでインスタとツイッターで育児絵日記を描き始めました。 頑張らない日々の育児絵日記、子どもの医療や健康のお話、2人のバタバタ子連れ旅行のお話などを綴ります。