こんにちは。横浜在住エンジニアワーママ、ゾウです。

皆さんは夫婦同姓であることで、不便さを感じたことはあるでしょうか?

こちらの記事では姓の変更に伴う手続きの煩雑さ、日々の生活における負担の大きさについて詳細に取り上げられています。

内容には共感できる一方、個人的には以前より、ビジネスパーソンとしてキャリアを積み上げていく上での弊害については多くが語られていないように感じていました。

今回は、大学院修了→メーカでの現役エンジニアである私が考える、結婚による姓の変更がもたらす弊害についてお話したいと思います。

その前に、娘の名付けについて

娘が産まれるとき、名付けには非常にこだわりました。

響きや漢字の雰囲気に加えて、最近は英語表記を考慮して考えたというおうちは多いと思います。そのあたりを重要視したのは勿論ですが、我が家がちょっと変わっていたかも?というポイントはこちら、

『Googleabilityが高い(と期待される)こと』!

Googleabilityとは、Web検索のしやすさと言い換えることが出来ます。「ググる(=Web検索する)」という言葉は一般的になりましたが、ググったときの情報へのアクセスしやすさという指標は、商品名や作品名などでも考慮されていると考えられます。

例えば、近年人工知能(AI)の話題が増えたことで、おそらく歌手のAIさんは何かしら影響を受けているのではないでしょうか。

娘が将来どんな職業につくかはわかりませんが、ペンネームを使用する仕事でない場合、本名でのキャリアを積み重ねていく可能性があります。

我が家は夫が研究者なので、学生時代から本名で書き続けてきた論文数は実績として重要な指標です。

私自身も、結婚後はビジネスネームとして旧姓を使用しています。私の「ゾウユウコ」という名前は変わっていますが本名なので、関係者からの覚えが良くキャリアの面でも有利です。

※「ゾウユウコ」でGoogle検索するとぎゅってWebのブログページが並びますが、漢字で調べると学生時代の論文、研究室ホームページに載せていたプロフィール、SNSアカウントなどわんさか出てきます。これはこれで恐ろしい時代になったなと思います…

そういった経験から、ある意味自分自身の“顔”の一部として、存在感を放てるような名付けを目指したのでした。

育休中に感じた「自己の不連続性」の正体

結婚する際、私が姓を変更したのですが、自分自身が珍しい旧姓を持つため、産後に行政や病院で新姓で呼ばれることにはしばらく違和感がありました。よく聞く話だし慣れだろう…と思っていましたが、徐々に新姓を使用することに対し、何とも言えない心許なさを感じるようになっていきました。

育児を通じて初めて出会った人々と名乗り合って、例えば私の名前を検索されても世の中にはその名前の実績が存在しない。私という人間は存在しているのに…。そのギャップは、私にとって衝撃的なものでした。
(普段の生活で名前をWeb検索される可能性自体は低いかもしれませんが、エンジニアや研究者同士では比較的一般的なことのように思います)

その後、Facebookには新旧の姓を併記出来る機能があるので、せめてと思いすぐに設定を変更しました。名前を通じた実績の提示が出来ることは、ビジネスチャンスや人脈の獲得にも繋がり、有用なことだと思います。

学ぶ気持ちのその先を応援するために

また、近年は子どもへの早期からの教育について、熱心な人が増えました。学びに意欲的な子どもに対し、親として、大人として出来ることとは何でしょうか。

通塾等、今学ぶための環境作りにも色々と手立てがありますが、努力を続けた先に「改姓により実績を失った」という、ある意味梯子を外されるような未来があってはならないと私は思います。

改定以上に望むこと

こういった理由から私は夫婦別姓に賛成ですが、現在の日本社会ではすぐの実現は期待出来ないのかな、とも思っています。

それであれば、同姓がもたらすデメリットや上記のような損失をまずは社会全体が認識し、補完するような仕組みの構築を目指してほしいと思います。

私の知らない業界にも、認知されていない不便さや不利益が存在していることでしょう。私自身も学ぶ気持ちを持ち続け、全ての人が納得感ある選択が出来る社会になってほしいと願っています。

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ゾウユウコさん

3歳の娘と研究者の夫と横浜で暮らす、エンジニアワーママです。夫婦ともども地方出身・東大卒。住まいの近くに頼れる親族がいない分、夫婦+アウトソーシングで工夫しています。家族で音楽を楽しむことと、子育てしながらのキャリア形成に興味があります。

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