/ 2022.05.24

突然の「腕が折れちゃう~」

ある月曜日の朝、3歳の三男が朝食のトーストを食べながら「腕が折れちゃう~」と叫びだしました。私はバタバタと、トースト以外の朝食準備をしているところで、三男の声は聞こえていたものの「食べさせてほしくて甘えているだけかな」と思いほとんど気に留めませんでした。

しばらくして私も食卓につくと三男が「ママー!肩押さえてて~、腕が取れちゃうからー」と、言いながら大好きなチーズトーストを頬張っていました。

言われるがまま、肩に手を当ててあげましたが「早く食べて保育園へ行くよ!ママお仕事に遅れちゃう!」と、あまり心配していませんでした。

みるみるうち調子が悪化

そうしているうちにどんどん姿勢が前傾し、座ったままお辞儀をするような状態になりました。チーズトーストも最後のひと口を残して「肩が痛いからもう食べられない~」と残してしまいました。そして、涙を流して「ママ~!!痛い~」と泣き始めました。

ここにきて初めて「あ、痛かったんだ!」と異変に気づきました。しかも涙を流して泣いているなんて、よっぽどの痛みのようです。

とはいえ、痛がっている方の手は動かせているから脱臼ではなさそうだし、痛がりながらも食欲はしっかりあったので緊急性はなさそうと判断しました。

三兄弟ワンオペの試練

ずっと泣いて痛がっている三男から手を離せず、すでに仕事へ行くには遅刻の時間になっていました。さて、ここからどうするか。パパは仕事で不在、連絡が取れるのは夜になってからという状況。引っ越してきたばかりで周りに頼れる知り合いはひとりもいません。

「午前中仕事をお休みし、長男、次男は保育園へ預けたうえで三男を病院へ連れていく」

これが最善の策と思いました。しかし三男があまりにも泣いて、体を動かすことも拒否。天気は雨。

そんな状態では泣き叫ぶ3歳+元気な5歳と3歳の息子2人を徒歩20分の保育園や、さらに遠い整形外科へ安全に連れていくことは不可能と思われました。

訪問診療サービスの利用も頭をよぎりましたが、痛みの原因がわかるわけではないと思い選択肢から外しました。途方に暮れながらもまずは職場へ午前休の電話。

電話越しでひどく泣き叫ぶ三男の声を聞いた上司が心配してくれて、私が途方に暮れている状況も理解してくれて「頑張って」と声をかけてくれたことが唯一の救いでした。

突然の一時回復

途方に暮れながらもとりあえず三男をベッドに寝かせました。大好きな毛布とぬいぐるみで囲ってあげると落ち着いた様子で安心しました。その間に私は出かける準備をしていたのですが、なんと三男が起き上がりいつも通り遊んでいます。

最初に痛がり初めてからここまで約1時間。仕事も休んで大騒ぎしたのになんだったんだろう…と思いつつ胸をなでおろしました。午後からは仕事の予定だったため保育園へも電話で経過を説明し、登園することにしました。

三男はいつもより甘える素振りはあるものの歩いて登園することができました。

保育園へお迎えに行くと首が…

保育園へ預けた後、職場から「午後も休んで良い」との連絡を受けたのでお昼寝が終わったころに三兄弟をお迎えに向かいました。

すると、園長先生から「三男君、やっぱり痛いみたいで職員室で過ごしたり、お兄ちゃんのクラスで過ごしたりしました。お兄ちゃんにお昼ご飯も口に運んでもらって、お昼寝もトントンしてもらってご機嫌でしたよ」とお話を伺いました。

長男が三男のお世話をする場面なんて家では見たことがなかったので、なんだかうれしい気持ちにもなりました。

しかし教室まで迎えに行き三男の様子をみるとそれどころではありませんでした。なんと、首がコテッと左に傾いたままになっていました。お迎えに向かった足で病院へ向かうことにしました(結局三兄弟連れて…)。

一番近い整形外科は待ち時間が長いとネットの口コミで見ていたため、まずはその隣の小児科にかかることにしました。

小児科から整形外科へ

小児科を受診したもののやはり整形外科へ行くようにと指導されました。そして整形外科の待ち時間は1時間半以上の見込み。受付の方に「小さなお子さんは待つのが大変ですから、外に出ていても良いですよ」と言っていただき、おやつを食べに出ることにしました。

ドーナツ屋さんで好き好きにドーナツを選び、カルピスと一緒にいただきました。長男と次男は思いがけずおいしいおやつタイムとなり上機嫌でしたが、三男は頭をテーブルに乗せたままドーナツを食べていました。

整形外科へ戻り診察とレントゲンで首の動きや骨に異常がないことを確認しました。

三男はどんどん元気がなくなってきています。診察が終わるころには「痛い~痛い~」と泣き叫んでいて、医師もあまりにも痛がっているから…と、カロナールとロキソニンテープを処方してくれました。家路につく頃には三男は自分の足で歩けず、椅子に腰かけることもできなくなっていました。

薬局では薬を待つ間、ソファに横にならせてもらいました。

自宅に帰り、おう吐

自宅に帰りソファに寝転がらせました。もう自分で動く気力もないのか、たまに「痛い~」とか「うぅ~」と苦しそうな声を上げますが体を起こすことはしませんでした。

ずっと三男についていてあげたい気持ちでしたが、元気な長男、次男の夕飯準備にとりかかりました。そうこうしているうちに念願のパパのご帰宅!!

長男・次男は「お帰り~!!」と玄関まで走っていきます。そのタイミングでおとなしい三男の様子をソファにのぞきに行くと、なんとおう吐している最中でした。

まだ玄関で靴を脱いでいるパパに「吐いた!!タオル!!!!」と叫び、助けを求めました。

”首の痛み おう吐”で検索

おう吐の原因が気になり検索してみると、ヒットした病名は『髄膜炎』。突然怖さが増しましたがその後におう吐が続くわけでもなく、発熱があるわけでもなかったので翌日にもう一度小児科を受診することにしました。

一晩様子をみて朝には首も治っていると良いな…と期待していました。そして翌朝、起きてきた三男の首は…傾いたままでした。ただ前日とは打って変わり、とても元気で朝食もいつも通り食べられました。

改めて受診した小児科診察結果は”軽い胃腸炎”。

首については特になにも言われなかったため「首はどうですか?」と伺ったら「まぁ、寝違えたのであれば2~3日はかかりますよね」と医師からサラっと言われました。

どうやら肩~首は「寝違え」、おう吐は痛みからくる「ストレス性胃腸炎」だったようです。

3歳に「寝違え」は大事件

正直、肩を痛がりはじめた段階で「寝違えたかな?」とは思っていました。けれどまさか全身ぐったりするほど悪化するとは想像しませんでした。

ストレス性胃腸炎については母の予想ですが、ひとりでレントゲンを撮った後から気持ち悪そうな素振りをみせていたため痛みに加えてかなりのストレスだったのだと思います。

3歳での初めての寝違えは「腕が折れちゃう~」くらいの大事件だったに違いありません。

2日目のお昼寝後には首の傾きも元通りになりました!

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サンタの母さん

7歳と5歳双子の三兄弟ママ / 学校薬剤師 / 幼児食アドバイザー。フルタイムワーママを経て現在は非常勤。仕事と子育てのバランスを模索中。元気があり余っている三兄弟とのリアルな日常をブログに綴っていきたいです♪

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