物事に対する子どもの感じ方は、大人とは大きく異なります。それは感性によるものであったり、物理的な違いからくるものだったりします。今回は物理的な違いによって発生した、ある種の親の宿命とも言える話です。

「顔を見て」と言われたらどうやって見るか

この記事のタイトルに「子どもが親の鼻の穴を見ている」と書きました。子どもの顔に顔を近づけて鼻の穴を見せる親はほとんどいないと思いますが、どういうことでしょうか。そもそも誰かから「(私の)顔を見て」と言われたら、どのように見るでしょうか。

普通の人であれば、「正面から相手の顔を覗き込む」のではないでしょうか。それ自体はごく自然な発想です。

カウンセリングなどであれば座る位置を真正面ではなく左右にずらしたり、90°回転させてお互いの横顔が見えるようにしたりしますが、それは顔を意識しすぎない方が話しづやすいためと言われています。

子どもが考えている親の顔

さて本題の「子どもから見た親の顔」についてです。それを私が意識したのは、私の子ども(4歳)が描いた1枚の絵でした。

幼児らしいタッチの顔です。描かれた顔の要素を書き出すと、次のようになります。
1.髪
2.目
3.鼻の穴
4.口
5.耳(それとも手?)
6.輪郭

顔の特徴的なパーツとして、上記はおおむね理解できるのですが、鼻の穴が目立つ要素になっています。もう少し考察すると、通常より口が大きく、輪郭の下半分が割合として大きめになっています。

子どもがよく見る親の顔

先ほどの疑問点を子どもの目線で考えたところ、ちょっとした仮説が出てきました。前提として、親子が手をつないで歩く時、子どもが親の顔を見ようとすると、斜め上を見上げることになります。

すると
(仮説1)鼻の穴が顔のパーツの1つになっているのは、見上げた時に目と同じくらい鼻の穴がはっきりと見えるから
(仮説2)口が大きいのは、見上げた時に顔の中で相対的に近い距離にあるため(遠近法)
(仮説3)輪郭の下半分が広いのは、口と同様に顎が相対的に近く、大きく見えるため

そのようなことを思いついて、子どもの顔の位置(高さ約1m)から自分の顔を写真に撮ってみたところ、仮説はおおむね合っていましたが、残念ながら自分が知っている自分の顔とはかけ離れていました。

正面だけ取り繕ってもダメ、顔も360度評価が必要

子どもが見上げた時の親の顔を再現してみたら、けっこう衝撃的でした。もちろん日常生活の中では、座った時のようにほぼ同じ高さで正面から見られることも多いので、子ども自身は親の正面顔も知っているはずです。

しかし今回の件で、正面から見られることを意識するだけではダメと感じました(私自身は男なので、化粧というほどのことはしませんが、心構えとして)。

仕事の評価では上司だけでなく部下やそれ以外の関係者からの評価も加味した、360度評価が増えつつあります。私生活でも、思わぬ角度から見られていることを意識しないといけない、と感じた出来事でした。

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共働きおやじ研究所さん

4歳と2歳の姉妹を持つ30代中盤の父親です。妻は2022年4月に職場復帰。祖父母サポートなし共働き家庭を続けていくために、父親育児の手法を研究しています。
研究成果を公開し、親父の地位向上を目指しています。
仕事と家庭と自己実現の三方良しが人生の目標です。

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