湊かなえさんの『母性』という本を読みました

湊かなえさんの著書『母性』を読みまして、なんか色々思うことがあったので、その感想投稿です。良ければお付き合いくださいませ。

ネタバレしない程度に内容を共有

これから読む人もいるかもしれないので、ネタバレしない程度に内容を共有します。

•母が大好きな娘が、母の喜ぶような人間であろうとして
•自分に娘ができても、母を優先してしまうような価値観があり
•不慮の事故、嫌な姑、存在感の無い父、色々な伏線を経て辿り着く悲劇
•母性とは?を読者に問いかける作品

と、ざっくりこんな内容の本でした。

母性?母はこうあるべきという虚像

母性、と聞くと父親には無い「子どもへの無償の愛?」みたいな印象があるのかなと思うのですが。作中に出てくる「母性とは女を家庭に縛りつけるために男が作り出したまやかしの性質」という表現が、強烈に心に響きました

日本社会は、特に「母はこうあるべき」みたいなのが強い社会かなと感じます。でも、母親の数だけ、母親のパターンがあり、そのどれもが母親であって、こうあるべきみたいなのは無いはず、と個人的には考えます。

二児のママである親友女子の話

この本を薦めてくれた親友女子は二児のママ。仕事をバリバリしたい価値観を再認識する一方で、それが簡単にはできない環境。夫の価値観や、社会環境、色々な状況で暗黙のうちに求められる「母らしさ」。難しい話だけど「母らしさ」は、周りが作り出した虚像に過ぎず(本文を引用)、周りを気にせず自分らしく生きてほしいなと思います。

1人時間を大切にしたい母もいてもいいよね

仲良しママさんの話。「私は子どもができても1人時間が必要な人」を公言して、夫と調整して1人時間を作ってるそうです。

素晴らしいと思う。ママが1人で歩いていると「子どもはどうしてるの?」となるけど、パパだとならないよね、という話を聞く。母親は、四六時中子どもを見てなきゃいけないのか、て話ですが。勿論、そんなことない。だから仲良しママさんは、1人時間をこれからもぜひ主張して欲しい。

父側の問題な気がする

母性?とか、母らしさ?という価値観がなぜ生まれるか?それは、全部、父側の育児に対する姿勢が問題な気がしました。家事育児に関する全てのことを当事者として父側が一旦全てやってみればいいのでは?と思います

その上で、どちらの役割かを判断(得手不得手、余力、ほか)すればいいし。母性という謎のワードで、母の方ができるはず?と決めつける価値観からの脱却が必要なのでは?と強く思います

最後に

「母性」というワードに皆さんはどのような感情や考え方をお持ちでしょうか?もし興味があればぜひ、湊かなえさんの本も読んでいただければと思います。最後までお付き合い頂き、ありがとうございました

母性という言葉に逃げて、父が育児に消極的になるのは違うのかなと思います

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浅田伊佐夫さん 計16ヶ月育休取得した広告マンパパ

3歳(女)1歳(男)。40歳、広告代理店勤務のサラリーマンです。2020年4月長女誕生時に6ヶ月、2022年8月長男誕生時に10ヶ月、合計16ヶ月の育休を取得し、育児の素晴らしさと大変さを体感。「男性が当事者として育児をするのが当たり前の社会」を目指して、父目線の育児ブログを発信中。

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