/ 2019.09.24

神戸市では65歳以上の人に認知症診断無料がスタート

キレる老人、運転で暴走する車、超高齢化社会に入ってきて、テレビではこんなニュースがたくさん。そこにきて「お父さん最近、よく探しものしている」「運転が荒くなってきたのよ」という母からの電話。

ちょっと心配になってきた時、我が家の両親が住んでいる神戸市では、今年から65歳以上の人には認知症の無料診断が始まっているという情報が耳に入ってきました。

「市からの無料の認知症検査ってきてる?」と聞いてみると「きてるよー」との返事。でも、今年70歳になった父は「こんなんまだ行かんでええわ」と言ってるとのことでした。そこで「友人の父が受けたいが、どんなことをするか不安がってるので、一回調査も兼ねて受けに行ってみたい」と誘ってみました。

「こんなん絶対、大丈夫やけど」という父を「私も知っておくと仕事でお客さんとの話のネタになるかもしれないから」と言うと父はしぶしぶ重い腰をあげてくれました。受信は認知機能検診の実施医療機関とありましたが、父のかかりつけの個人病院で受けることができました。(要予約)

簡単な記憶テストとチェックリストを記入

当日、受診券と保険証を持って病院へ。まず父だけ診察室に入り、簡単な質問(生年月日や氏名、年齢等)や数枚のイラストカードを見せられ、しばらく先生と雑談した後、カードのイラストを思い出して答えるといったテストを行っていました。

その間、私は付添の人が記入するチェックリストに記入を。記入内容は「同じことを何度も聞くか」「ものを置いた場所をすぐに忘れるか」といったものから「公共料金の支払いが一人でできるか」といった日常生活での様子を聞かれるものでした。

父も、その後同じようなチェックリストを記入。内容は私が答えたものと同じような項目に「最近怒りっぽくなった」「夜中に何度も起きる」など本人の体調や心理面に関することが追加されていました。

父は少しは自覚があるらしく「最近イライラすることが多い」や「忘れっぽくなった」にはチェックを入れていました。その後、結果が出るまで待合室で待つことに。

結果待ちの時間、いつしか話はマイホーム探しに

いつもは息子達がいるので父とゆっくり話をするのは久しぶり。話題は我が家の家探しに。私が探しているエリアを話すと「あの辺は土地が狭いから、今後大型店舗の出店は難しいやろうな、将来的な土地の価値はこれぐらいやな」
と手元のメモにさらっと書く父。

理想の間取りを話すと「じゃあ子供部屋は○畳ぐらいで~寝室は○畳、でもトータル予算を考えると、土地は○平米ぐらいで勝負かな」とさらっとメモ。父は建築関係の元営業マンだったけれど、あまり家では仕事の話をしなかったのでびっくり。特に一坪、何平米、何畳といった計算の早さには私のiPhoneの電卓もついていけず。
「これは、絶対認知症ではないよなー」と思っていたら、診察室に呼ばれ、やはり問題なしの結果をいただきました。

現在のところ問題はないけど、また一年後や気になることがあれば受診してくださいとのこと。もし可能性ありの診断が出た場合は、MRIをとったりする専門機関を紹介してくれるとのことで、リストもいただきました。

その時先生がすすめられていたのが、精神科もある病院を受診すること。というのも、認知症と一緒にうつを発症する人もいるからだそうです。そういえば「夜中によく起きる」や「何事も億劫に感じる」などチェックリストに心理的な変化の項目がありました。

ひとまず結果に安心ですが、私は2人でゆっくり話せた時間が今回一番大きな成果でした。その後とりあえず、父にはマイホーム探しの良きアドバイザーになってもらうことに。間取りや土地の話を楽しそうにする姿に母も笑顔です。

子育ても親のことも、未知ですが、どちらもコミュニケーションが大切なんだなと実感しました

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nagisaさん

パクチー農家のヨメ。農業からライターまで幅広く活動中。2人の男児のママ。ネイチャー系男子たち(夫も含む)との日々は虫嫌い&文化系ママにはいつも未知との遭遇です。

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