2023.05.29
こんにちは!発達ゆっくりさんの5歳児の子育てに奮闘する猫間まみです。息子も保育園の年長さんになりましたが、発達面でやや問題があるため小学校を決めるため就学相談にかかっています。
今回は、せっかくぎゅってブロガーとしてブログを書かせていただいているので、いつかどこかのタイミングで書いておきたかった話。息子が発達ゆっくりさんになった原因と思われる疾患「ウエスト症候群(点頭てんかん)」についてです。ウエスト症候群は、生後3カ月~11カ月ごろに発症することが多いとされる病気で、早期発見がとても重要な病気です。
でも、見落とされやすい病気であるため、ウエスト症候群の子をもつ母として、こんな病気があるということを少しでも多くの人に知っていただけたらと思っています。なお、病気についてはわが家のケースで、わたしも医者ではありません。ですので、内容に誤りや偏りがあるかもしれませんがご了承ください。
ウエスト症候群とは
ウエスト症候群は、小児てんかんの一種です。頭がカクンとうなずく動作を伴うことから「点頭てんかん」とも呼ばれ、難病指定もされています。おもに、生後3カ月~11カ月ごろに発症するケースが多いようです。
基礎疾患が原因で発症する場合もあるそうですが、原因不明のことも少なくありません。まさにうちの息子もそうで、それまでの検診に異常はなし。兆候や遺伝要因もなく、生後5カ月の終わりに突然ウエスト症候群になってしまいました。
怖さ1:予後は不良で発達に影響が出ることも多い
ウエスト症候群を発症すると、頭部をカクンと前屈させる動作を繰り返す発作を繰り返すほか、脳波異常や発達の停滞が現れます。うちの息子のケースでは見られませんでしたが、できていたお座りができなくなる、首すわりがなくなるなどの発達退行が見られることもあるそうです。そして、完全に発作が消失しないことも多く、また約80〜90%の患者で程度はさまざまですが発達の遅れを生じるとされています。
怖さ2:発見が遅れがち
ウエスト症候群は脳へのダメージが大きく、発症後は1日も早く治療を開始することが重要と言われています。しかし、ウエスト症候群の発作は一般的にイメージするてんかん発作と違い、とてもわかりにくいのです。
私も、ムスコの発作をはじめは「へんなしゃっくり(くしゃみ?)をしている」と思いました。でも2日目くらいになりなんとなく違和感を覚え「なにかの発作みたい…」と思って検索した際に見つけたウエスト症候群の発作動画を見て、はじめてこれかもしれないと大慌てしたのです。発作は次第に頻度や回数が増え、日を追うと明らかに異常を感じるようになったのですが、はじめは本当にわかりませんでした。
怖さ3:病院での誤診もある
ウエスト症候群は、家族が症状に気づかないだけでなく、病院でも見落とされることがあります。私は息子がウエスト症候群かもしれないと知り、脳波が取れる小児科を探して受診しました。
ウエスト症候群の可能性を疑っている旨を告げた上、発作の様子を撮った動画まで持参して小児科にかかりましたが、「重度の鼻風邪」という診断。しかも、脳波が取れる施設ではあるものの、ウエスト症候群の脳波を診れるような先生がいないということで脳波は取ってもらえず、大学病院への紹介状も書いてもらえませんでした。
「ただの風邪」という診断に一瞬ホッとしたものの、私はイヤな予感が消えず。念のため耳鼻科を受診すると、「鼻風邪でこういう症状は耳鼻科では聞かない」と言われ心臓が凍りつく想いでした。
その足で最初とは別の、家の近所の脳波の取れない小児科にかかったところ、たまたまその先生が地域の小児科学会の会長&大きな病院の小児科長経験者であったためとても詳しく、「たぶんウエスト症候群だね」と大学病院の紹介状を書いてもらえたのです。
その大学病院でも、小児神経科はたいへん混んでいて数カ月待ちと言われたのですが、ウエスト症候群なら1カ月以内に治療できるかがカギと情報を得ていたので、どうにかこうにかゴリ押しして数日後に見て頂き、脳波を取って即入院~1カ月の入院治療となりました。
ウエスト症候群を知って早期発見・治療につなげてほしい
もしも、私が「変な癖」と見落としていたら。もしも、最初の病院の診察を信じていたら。次に行った小児科の先生が、経験豊富なベテラン医師でなかったら。大学病院で数カ月待ちと言われたときに粘らなかったら…。
息子は入院治療後発作はピタリと止み、今は服薬だけで元気に過ごせています。発達はゆっくりめではありますが、歩けるしおしゃべりもできるし、文字も書けます。でも、私が気づかずにいたり誤診を信じていたりしたら、治療が遅れて今の「発達ゆっくりめ」では済まなかった可能性が高かったかもしれません。
ウエスト症候群はよく聞く病気ではありませんが、3000~4000人に1人発症するとされ、子どもが発症する難病の中では比較的患者が多い病気だといいます。ぜひ1人でも多くの人にウエスト症候群のことを知ってもらって、万一のときに「おかしいな」と気がついてもらいたいです。そして、しっかりと正しい診断を受けて早期治療につなげてほしいです。
ウエスト症候群で苦しむ家族が少しでも減りますように
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猫間まみさん
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2度目の育休復帰に挫折。ウエスト症候群のムスコ(5歳)の成長を見守りつつWEBライターとしてゆるっと生きる2児の母(自画像ネコ)。特技(?)のズボラ家事で時短しつつ、しっかり者のムスメ(8歳)と会社員のパパ(画:ひつじ)とともにゆかいにくらしています。