子どもにハッとさせられた瞬間

3児(7歳男の子、4歳女の子、2歳女の子)と日々過ごしていると、どうしても毎日がお花畑というようにいかない。むしろ反省する事ばかりだ。「なんであの時、あんなこと言っちゃったんだろ」と。今回は、長男にハッとさせられ、自身を顧みるきっかけにかったできごとをシェアしたいと思う。

小学一年生の長男は、習い事を何をやってもなかなか続かない。ピアノもサッカーも水泳も、始めるとすぐに飽きてしまう。私は彼に何か一つでも続けて欲しいと思っていた。

一方で義姉の娘、つまり姪はエレクトーンのコンサートで2年連続で金賞を取ったりと、好きで得意なことを既に見つけている。義姉から姪のことを聞く度に(エレクトーンで金賞を取った、ゲームは全くやらず読書が好き等)、どうしても長男と比べて落ち込んでしまう。私はどこで育て方を間違えたのだろう?と思っていた。

そんな中、自分も小さい頃、母親から「〇〇ちゃんはバレエが上手いのに、あなたは全く上手くならない」と比べられて嫌だったことを思い出した。そんなこと言われなくても分かっていたし、バレエをやめたかったのだが、母になかなか言い出せず、結局上手くならないままズルズルと続けていた。

習い事については万事がそんな調子だった。結局どうして辞めたかは覚えていないが、苦い思い出しか残っていない。

ふと、私は気づいた。私は自分が母親にされて嫌だったことを、長男にしている。彼に申し訳なく思い、「ごめん。ママ、無理をさせてたね。理想の姿を押し付けてたよね。好きなことをやってくれればいいよ」と言った。

彼は「ママ、ありがとう。ずっと辞めたかったんだ」と言って、笑顔で抱きついてくれた。その後、長男は自分でお絵かき教室に通うことを決めた。絵が好きだからだそうだ。私も応援している。家でゲームのキャラクターの絵ばかり描いているが、行き始めてどう変わるかも今から楽しみだ。

子どもは時々、ハッとさせることを言う。それは大切なことを教えてくれる。彼らの気持ちに寄り添い、自分が過去に受けた心の傷を逃げずに見つめること。その痛みを受けたものにしか癒せない傷が、きっとあるはずだ。

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登彩さん サウナ偏愛、3児の文筆家×金融系ITワーママ

渋谷で3児(6歳,4歳,2歳)を育てる、金融系IT企業のフルタイムワーママ。元メガバンク法人営業。副業で小説やエッセイを執筆。海外文学とサウナ偏愛。週7でワンオペ、実家は遠方。2023年秋からフランス移住予定で、日本でのバタバタも書いていきます。

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