マイナンバーカードを提示してもお薬代毎回安くならない?

こんにちは。薬局薬剤師のママとこどものおくすりやさんです。「マイナンバーカード見せるとお薬代はどのくらい安くなるのですか?」といった質問を、最近薬局にてよく耳にするようになりました。

結論から申し上げると、現時点ではマイナンバーカードを薬局に提示しても毎回お薬代が安くなるわけではありません。では、どんなときにお薬代が安くなるのか?マイナンバーカードの薬局での使い方など簡単に紹介したいと思います。

マイナンバーカードの提示で安くなる項目とは?

マイナンバーカードの提示で安くなるお薬代の項目とは「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」です。しかも、この項目は、ただマイナンバーカードを提示するだけではなく、カードを専用の機械に通し、薬剤情報や検診情報について薬局側に開示の同意があることで、初めてお薬代が安くなります。

具体的には、
カードの提示&薬剤情報・検診情報の開示同意あり→1点(上の画像の黄色い箇所)
カードの提示なし→3点

保険点数は1点あたり10円なので、カードの有無で30円−10円=20円の差がでます。実際のお会計はこの3割負担で6円、2割負担で4円の差額となります。

お薬代が安くなるのは6月に1回?

実はこの「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」は6月に1回につく加算で、処方せんを薬局に持って行く度に請求されるわけではないのです。具体例を下記に示します。

例)前回、4月4日に「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」の1点もしくは3点のどちらかが請求されていた場合、次にこのマイナンバーカードの提示でお薬代が安くなる(加算が1点の方になる)のは10月1日以降に来局してカードを提示した時となります。(カードを提示しないと3点の方になります)初回は、必ずどちらかの点数が加算されます。

誤解を招きやすいのですが、カードの提示でお薬代が毎回安くなるわけではなく、6カ月に1回請求される「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」がカードの提示で1点の安い方になるので、その時だけお薬代が安くなるという仕組みなんです。

ただ、患者さん目線で考えると6カ月に1回なんて毎回覚えていられないと思います。そのため、毎回マイナンバーカードを提示することがお会計の安さに繋がると思っています。

マイナンバーカードを提示することでお会計以外に患者さんが得られるメリットとは?

現時点ではマイナンバーカードの提示で、患者さんが得られるメリットは少ないかもしれません(お薬代が安くなるといっても6カ月に1回に数円程度だし…)。

ただ、このマイナンバーカードによる個人情報の開示が将来的にお薬手帳の代わりになり(現時点ではマイナンバーカードはお薬手帳の代わりになはらない)、薬局側が患者さんの薬の飲み合わせの確認などがスムーズにできるようになり、余計な薬が増えることも無くなるので結果的に医療費削減などにも繋がるのかもしれません。

また、マイナンバーカードとそれを読み取るシステムが今後さらに普及していくと、将来的にカードの提示の有無で今よりお薬代の差が出てくるようになるのかもしれません。

最後に

マイナンバーカードの薬局での使い方について少しはご理解いただけたでしょうか。本当に最近頻繁に質問を受けるようになったので自分なりに分かりやすく書いてみたつもりなのですが、分かりにくかったらご容赦ください。最後まで読んでいただいてありがとうございました。

参考に、全国健康保険協会のマイナンバーカードの健康保険証利用についてのリンク貼っておきます。

「マイナンバーカード」試しに薬局で提示してみてください!

リンク一覧

crown weekly ranking

この記事を書いたブロガー

ブロガー一覧 arrow-right
ママとこどものおくすりやさん

◆薬剤師ママ
◆私 主人7歳と4歳の娘 の4人家族
◆横浜市在住
調剤薬局併設のドラッグストアに勤務し、地域医療に貢献中!薬剤師の資格を活かした医療ネタや娘との日々の生活、クレイフラワーの習い事について書いていきたいと思います♪

ママとこどものおくすりやさんの記事一覧 v-right