よく言われる「非認知能力」に関して改めて調べてみました

育児をする上で「非認知能力が大事」とよく言われますよね。なんとなくこんな感じ?という曖昧な知識だったので改めて調べてみました。自分の整理の意味も含めて簡単にまとめた「非認知能力」のお話です。よければおつきあいください。

そもそも非認知能力ってなに?

認知能力と非認知能力がありますが、読み書き・計算・IQ(知能指数)などの数値化=認知できる能力を「認知能力」と言います。それに対し、非認知能力とは、やり抜く力、コミュニケーション能力、思いやりなど「数値化できない」けど、生きていくために大切な能力の事を指します。

要は「人間力」なのだと思います。数値化できない力というと無限にありますが、大きく「自分と向き合う力」「自分を高める力」「他者とつながる力」の3つに分けられるようです。

1.自分と向き合う力→自制心、忍耐力、楽観性など
2.自分を高める力→向上心、意欲、自信など
3.他者とつながる力→協調性、社交性、コミュニケーション力、おもいやりなど

個人的に納得したのが、学歴が高くても社会人でダメになってしまう人がいる一方で、言語の通じない国でも隣の人と仲良くなってしまう人がいて、後者が非認知能力の高い人という説明でした。確かに、そういう人間力高めの人っていますよね(笑)。

「認知能力」の土台となる「非認知能力」

認知・非認知と分けてますが、2つは対立するものではなく、認知能力を伸ばすための土台になるのが非認知能力とのことです。つまり、非認知能力が伸びていけば認知能力にもプラスの影響を与え、良い影響が出ます。なので、幼児期に意識して非認知能力を伸ばしておくと、その後の読み書き・計算など認知能力を伸ばすための学習にスムーズに取り組めるようです。

「非認知能力」の存在を証明したペリー就学前計画

非認知能力の概念が生まれるきっかけとなったのが「ペリー就学前計画(ペリー・プレスクール・プロジェクト)」です。幼児教育を受けさせる経済的余裕がない貧困世帯の3〜4歳の未就学児123人からランダムに選ばれた58人を対象に質の高い就学前教育を2年間実施して、この就学前教育プログラムに通わなかった子ども65人と比較するという長期にわたる追跡調査です。

詳細データは割愛するのですが、結果、学校中退・留年率や大学進学率などの学業上の能力だけでなく、犯罪率・麻薬使用などの問題行動、婚姻など社会経済的な能力においても有意な差が認められたようです。一見すると「教育プログラムを受けてIQが上がったからだろう」と思えるこの結果ですが、10歳頃にはIQの差はなくなっているので、「IQでは測れない別の能力の影響があった」と考えられます。

特に所得の高さと持ち家所有率で、就学前教育を受けた子とそうでない子の差は一目瞭然で、この結果から「IQでは測れない別の能力」があり、その認知できない能力=非認知能力を幼児期から伸ばすことの大切さが注目されるようになったのです。

「非認知能力」を伸ばす方法

非認知能力は、感情のコントロールや相手との関係構築など、自分の内側にある意思や感情に大きく関わるものなので、いくら頑張っても親や先生が外側から非認知能力を身につけさせることはできないようです。本人が「〇〇な力を伸ばしたい!」という意志を持ってはじめて、その能力を伸ばすことができるとのこと。なので親ができることは、きっかけを与え「その気にさせる」ことです。

子どもが興味・関心から行動する「内発的意欲」、これを尊重することが非認知能力を伸ばす上で非常に大切なようです。親が選んだおもちゃばかり与えたりするなど、外から動機を与えられて動く「外発的意欲」が「内発的意欲」に勝ってしまうと、自分から行動しなくなってしまうようなので気をつけたいですね。子どもの想像力や自分で考えるチャンスを潰してしまわないように「先回りし過ぎない」は意識したいなと個人的に思いました。

「非認知能力」の土台になるのは自己肯定感

非認知能力を身につける前提として「自分でチャレンジしていい」と思えるような「親に受け入れてもらえた経験」が重要なようです。特に3~4歳までは周りの人のことが見えず自分中心の世界なので、すべての意思・行動を受けとめてあげたいですね。

親に受け入れてもらえると、子どもは「自分はここに存在していていいんだ」と思い、いわゆる自己肯定感が高まります。この自分を肯定できる深い自己肯定感さえあれば、その後のコミュニケーション能力などをより身に着けやすくなるとのこと。

「受け入れてもらえた嬉しさや安心感」を知っているからこそ、自分をコントロールし他者を受け入れる側になれるということですかね。親として、幼児期に養ってあげたい「深い自己肯定感」これこそが非認知能力の土台になるということです。

自己肯定感の高い子の親の特徴

以前目にした保育士さんの記事で、自己肯定感の高い子の「親」の特徴3選というのが非常に納得できて、実践しているのでお伝えします。
1.人と比較しない
2.失敗を責めない
3.スキンシップが多い

こちらについては過去のブログでまとめているのでよければご覧ください。
私の心に響いた、自己肯定感が高い子の「親」の特徴・3選

さいごに…

非認知能力、端的に言うと「人間力」ですよね。これは学力とかよりも身につけさせてあげたいなと個人的には思うところです。最後までおつきあいいただき、ありがとうございました!

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浅田伊佐夫さん 計16ヶ月育休取得した広告マンパパ

3歳(女)1歳(男)。40歳、広告代理店勤務のサラリーマンです。2020年4月長女誕生時に6ヶ月、2022年8月長男誕生時に10ヶ月、合計16ヶ月の育休を取得し、育児の素晴らしさと大変さを体感。「男性が当事者として育児をするのが当たり前の社会」を目指して、父目線の育児ブログを発信中。

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