息子の1歳半健診に行ってきた時のこと

先日、息子の1歳半健診で、母&娘チームは別行動の日だったので、息子と2人で病院へ行った時の話です。その日は祝日の振替で休みの人が多いからか?、病院の待合室に着くとパパ率高めでした(ナイス!)。肌感5〜6割はパパもいた感じ。昨今、男性育休取得に関する法改正など、男性育児が話題になることも多いし、良い流れだなあと嬉しくなったんですね。

ただ、待っている間に他の人たちを見ていると妙な違和感を覚えたんです。

健診にきているけど、いる「だけ」のパパたち

先生に診てもらう前の看護師との話はママ1人が子どもを連れてブースに行っていたり、子どもがいろいろな所へ歩いて行っちゃうのを注視してるのはママで、パパはスマホオンリー。あれ?このパパたちはいる「だけ」で、主体的に育児当事者として健診にきているわけではないのでは?

その現状を見た時に、父母の意識の差に猛烈な違和感を覚えたと同時に、とても残念な気持ちになりました…。そして、先日報道されていた共同通信の配信記事を思い出しました。

男性育休取得「率」も大事だけど「期間」の長さも大事

共同通信が2024年1月10日に配信した記事によれば、主要113社アンケートで男性の育休取得期間3カ月未満が87%で、女性は6カ月以上が86%だったとのこと。男性育休取得に関して「取得率」は17%(前年12%)と伸びてきている(女性の約9割には到底及ばない)とはいえ、取得「期間」も含めて取り組んでいかないといけないということですよね。

育児に対して高い当事者意識を持っているかという「質」の話。健診に行った「だけ」、育休を取った「だけ」だと、健診に行った、育児をした、とは言えないと思います。

健診に行く時に当事者だと、準備段階から臨み方が違う

子どもの健診に行く時、先生から聞かれそうなこと(発語は?歩いている?発育状況など)、先生に聞きたいこと(肌荒れがすごいなど)、一緒にできる予防接種(4種混合4回目、水疱瘡2回目、事前用紙記入)を整理して臨みますよね。

待合室にはパパがたくさんいましたが「パパだけ」で参加しているのは自分だけで、パパが自分でやり切る当事者意識はないのかなと。見た目はパパも育児している感じに見えたけれど、やっぱり中身としては育児が女性に偏重している歪んだ社会は変わっていないんだなと感じました。

今まで全く参加すらしなかったパパたちが参加しただけ進歩だよね、と褒める人もいると思います。私はこれは違うと思います。当事者意識もなく参加しただけなら全く意味がないし、当事者としてしっかり参加しても、それはママと同レベルになったに過ぎない話です。

諸外国に比較して男性の育児参加の感覚がずれている日本

たまに、普通に育児をしているだけなのに、私のことを称賛してくれる人がいます。大変ありがたいのですが、単に育児をしているだけで賞賛されるのはやはり違うのかなと(であれば普通にママも褒められるべきですよね)。

私が父として当事者意識を持って育児をするのは「当たり前」のことで、これが当たり前じゃなくて褒められてしまう日本社会の感覚がずれているんですよね。諸外国の男性育児参加状況(北欧の男性育休取得率は8割以上など)を見ても、そうなのだろうと思います。

なので、やはり日本の育児に対する価値観は、社会構造とかそういうレベルから変わらなきゃいけないんだろうなと直感的に思うところです。ただ、そうすると政治レベルの話になりますよね。で、政治レベルの話になると、今度は皆、口を揃えて「国が悪い」「政治が悪い」となります。国の少子化対策や政策に若干疑問はありますが、国に対する「愚痴」では社会は変わりません。

社会を変えるのはいつの時代も、その時代の誰かの「行動」だけです。この社会が悪いと言うのであれば、まず自身がきちんと育児をして、変えるための「行動」を一歩でもするべきですよね。

私は日本社会を変えたいと思ってブログ発信を始めました。これだけで社会が変わるとはもちろん思っていませんが、どんな時も小さくてもいいから行動し続けている自分でありたいなと強く思っています。なぜならば、「愚痴を言うだけの人」と小さくても「行動している人」では天と地ほど差があるからです。

だから、自分の小さな一歩なんかで社会は変わらないなどと思わずに、自分にできることをしていきたいなと思っています。そして、そんな「小さくても行動しよう」という前向きな人が溢れる社会は、きっともっと良い社会になるのではとも思うところです。

さいごに…

本気で育児に向き合えば向き合うほど、日本社会の育児が女性に偏り切っている違和感に遭遇します。日本の育児の現状における「当たり前」は、世界的に見ると全然当たり前ではないことが多いです。周りが当たり前だからと言っても、自分がそうではないと信じるぶれない価値観を持っていたいですね。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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浅田伊佐夫さん 計16ヶ月育休取得した広告マンパパ

3歳(女)1歳(男)。40歳、広告代理店勤務のサラリーマンです。2020年4月長女誕生時に6ヶ月、2022年8月長男誕生時に10ヶ月、合計16ヶ月の育休を取得し、育児の素晴らしさと大変さを体感。「男性が当事者として育児をするのが当たり前の社会」を目指して、父目線の育児ブログを発信中。

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