/ 2019.12.04

 「発達障害の疑いあり」との診断を受けた5歳息子がいます。
 1歳の頃から保育園に預けて、ワーママとして働いてきましたが、この度、仕事をやめました。
 理由は色々ありますが、最終的な決断に至ったのは、「障がい児ママは5時までしか働けない」という現実を知ったからです。
 今後、改善される見込みがないわけではありませんが、そう思うに至った経緯を書いてみようと思います。

 この記事は下記リンク「『障がい児のママは5時までしか働けない』という現実【その1】」の続きです。
 障がい児枠で保活を行うも、空きゼロのため不合格。3キロ離れた無認可園に入園し、一般枠での保活を続けました。ところが、せっかく内定をもらっても、障がい児枠で申し込みをしていたことを理由に、入園を断られ続けました。

引越しを決意

 私も夫も、かつてないほど体調を崩していました。今の状況下で、自分たちの意思で変えられるものは、引っ越しくらいしか思いつきませんでした。保育園の近くに引っ越す。小規模園なので、残り半年で転園することが明らかな中、家を買いました。判断力も低下していたと思います。でも、命を守るために必要な買い物でした。そして、引っ越して本当に正解でした。

「障がい児枠」の熾烈な保活(3)

 引っ越してから、毎月申し込んでいた一般枠の保活は辞めました。無認可園の保育料は高いですが、距離は近くなり、信頼できる園長先生のいる保育園で、卒園まで過ごすことにしました。
 その代わり、3歳の保活では絶対に落ちないように、万全の準備をするつもりでした。
 保育課では相変わらず「障がい児枠」で申し込みをするよう強く説得されます。それはどうにも動かしがたい圧力で、そこを抗うより、その枠内で絶対に入れる方法を探る方が効率が良いと感じました。
 同じ区内でも、障がい児枠の空きは地域によってばらつきがあります。引っ越しをしたおかげで、通園可能な範囲が、空きがあるエリアの方に広がっていました。あとは障がい児枠のある園に、しらみつぶしに電話で問い合わせます。
 面談の申し込みもいくつもしました。区が公表する数字だけでは判断できないことがたくさんありました。空きが多いエリアと言っても、どこも1人か2人の枠を争うのが、障がい児枠の保活になります。そんな中、3人も枠がある園があって、最初はそこを第一希望にしていましたが、たまたま年少クラスには空きがないことが面談して初めてわかったこともありました。締め切り直前まで何度も希望順位を入れ替え続け、結果、当初は希望順位10位だった保育園を、1位に入れ替えて、提出しました。

無事、入園!! でも延長保育が受けられない

 3歳の保活では、1年浪人しただけあって、無事、第1希望の認可保育園に、障がい児枠で入園できました。ただ、徹底したリサーチの末の第1希望なので、実際は第10希望の園です。家から1.5キロの距離。大通りを2本も渡ります。決して近くはありません。駅からも遠い園です。
 何より困るのは、「延長保育」の件でした。障がい児枠で入園した場合、加配の先生がつきます。その代わりなのか、「延長保育の利用不可」となります。
 私は残業はほぼありませんが、6時定時で7時にしか帰宅できません。空白の2時間をどうするか、という問題が発生します。
 このことは、障がい児枠で申し込みをしたときからわかっていました。
 夜間一時預かりの施設もありますが、私は子供ができるだけ自宅でゆっくり過ごせるようにしたいと考えて、ファミリーサポートの利用をする予定にしていました。ファミサポさんに保育園へ迎えに行ってもらい、自宅で、私が出勤前に用意しておいた夕飯を温めて食べさせもらいながら、私の帰りをゆっくり待つ。そうした依頼もファミサポで可能と確認したうえで、ファミサポを充てにしていたのです。ところが、いざ保育園が決まると、その保育園が自宅からも駅からも遠いことを理由に、あっさり断られてしまいました。園が遠いと、みんなに嫌厭されます。

夜間一時預かり、民間の保育サービスなど

 区のサービスに、夜間の一時預かり施設というものがあります。園からのタクシー代がかかるのですが、利用料は割と安くて、夕飯を出してもらえます。未就学児だけでなく、小中学生まで利用できます。
 検討はしましたが、新しい園での生活を終えて、そこからタクシーで知らない大きなお兄ちゃんお姉ちゃんたちがいる別の施設で8時近くまで過ごす。想像しただけで、不憫です。他の3歳児は、同じ保育園で夕飯まで食べてお母さんの帰りを待っているのに。

 そこで検討したのは、民間の保育サービス。ファミサポに比べると料金は高めですが、安心して頼めます。ですが、人が見つかりません。夕飯時の忙しい時間帯に、たった2時間のために、人を雇うことは本当に難しいです。
 それでも小さな団体まであたって、3つの民間サービスに登録して、3人の人に日替わりで依頼することで、何とか回すことができました。

認可園での1年半

 最初の1年は、保育の空白をとりあえず埋めただけでした。息子はなかなか新しい保育園に馴染めませんでした。イベントでの様子を見ていると、加配が必要だから加配の先生がついているという感じではなく、息子は加配ありの子だから加配の先生がついている、という感じでした。大騒ぎしている子やふざけてちょかい出す子が他にたくさんいるのに、その子たちはフリー。ちゃんと歌っている息子には加配の先生がぴったりついて見張っていました。
 年中の4月。園長先生が変わると、園の雰囲気がガラリと変わりました。良い方向にです。加配は息子につくのではなく、学年全体につくようになりました。その頃から息子は劇的に明るさを取り戻して、これでようやく安心できると思いました。
 ところが。

長くなったので、3部構成とします。
下記リンク「『障がい児のママは5時までしか働けない』という現実【その3】」へ続きます。

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みずちさん

発達凸凹のある5才息子がいます。仕事を辞めて、幼稚園ママデビューいたしました。ゆるっと就活しながら、子育てや就学先について考えていきたいです。

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