「発達障害の疑いあり」との診断を受けた5歳息子がいます。
 1歳の頃から保育園に預けて、ワーママとして働いてきましたが、この度、仕事をやめました。
 理由は色々ありますが、最終的な決断に至ったのは、「障がい児ママは5時までしか働けない」という現実を知ったからです。
 今後、改善される見込みがないわけではありませんが、そう思うに至った経緯を書いてみようと思います。

 この記事は下記リンク「『障がい児のママは5時までしか働けない』という現実【その1】」、「『障がい児のママは5時までしか働けない』という現実【その2】」の続きです。
 障がい児枠で保活を行うも、空きゼロのため不合格。3キロ離れた無認可園に入園し、翌年、ようやく認可園の入園を果たしました。ところが息子は、「幼稚園へ行きたい」と言い出します。

「幼稚園に行きたい」

 年少の年明け頃、近所の幼稚園の公開イベントに参加しました。それ以来、息子が「ようちえん、いきたい」と言うようになりました。その幼稚園は、こども園などではなく、夏休みも春休みも長期にあります。仕事を続けながら通わせるのは無理なので、しばらく、聞き流していました。
 けれども息子は珍しく繰り返し「ようちえん、いきたい」と言い続けるので、保育園が合わないのかもしれないと思いました。
 入園手続きの時期はとっくに過ぎていたので、ダメ元ですが、問い合わせてみました。すると、私立園のおかげか、園長先生のひと声でトントン拍子に話が進んでいき、心理士の先生と園長先生との面談が、春休み中に行われました。面談で、息子の様子をみてもらい、発達障害の疑いありとの医師の見解についても伝えました。
 園長先生からは、「幼稚園まで歩いて通えるなら、大丈夫。」とだけ言われました。加配の話などは一切ありません。つまり、一般枠での入園が認められたのです。ただし、4月からの入園はあまりに急なので、クラスが落ち着いたGW明けに、入園できることになりました。

仕事を続けながら、幼稚園に通わせられるか

 ありがたい反面、焦りました。仕事をどうするかです。
 幼稚園は2時まで、預かり保育は5時まであります。私が仕事を6時に終え、7時に帰宅するまでの2時間。これについては、認可保育園でも延長保育が利用できない状態だったので、条件としてはほぼ同じでした。これまで同様、民間保育サービスを複数組み合わせて乗り切ることは、可能です。
 問題は、夏休み、春休み、冬休みなどの長期休みです。仕事を続ける場合、別の保育園の預かり保育を利用するか、実家の母などに上京してもらうしかありません。
 さらに悩ましいことには、年度が替わって年中となった直後から、保育園の雰囲気がとても良くなったのです。息子は年少の1年間、あらゆるものを頑なに拒絶して暮らしていました。感覚過敏があったのだと思いますが、それらが一気に改善されたようでした。給食を初完食。絵の具遊びや泥遊びもできるようになり、笑顔が増えました。
 このまま転園せずに、保育園で卒園まで楽しく過ごせるのではないか。親としてはその方がずっと気楽です。
 けれども息子は年中になってからも引き続き「幼稚園行きたい」と言い続けていました。息子がうまく説明できないだけで、何かしら保育園で嫌なことがあるのか、あるいは何かしら幼稚園でやりたいことがあるのか。
 結論が出ないまま、GW明けの入園は一旦延期してもらい、夏休み明けの9月まで待ってもらうことにしました。

就学後のシュミレーション

 幼稚園と仕事の両立を考えるとき、同じ問題が、就学後に必ず発生することに気づきました。いわゆる「小1の壁」です。
 入園のリミットである9月までに、私は就学後の進路について調べました。

 発達障害がある子の主な進路としては、「普通級に在籍しながら週1、2回の通級指導を受ける」か、「特別支援学級」か、「特別支援学校」か。
 療育の先生や発達専門の医師など、これまで息子の様子をみてもらってきた先生方に相談したところ、特別支援学校に行く必要はないようでした。普通級の通級か、特別支援学級かの二択。

【普通級に進学する場合】
 校区の小学校なので、徒歩5分の距離にあります。放課後は、学童か放課後デイという場所で過ごすことになります。放課後デイというのは、療育訓練と学童を併せたような施設で、送迎がつく場合もあるようですが、空きがなく、入るのは難しそうです。学童の場合、発達障害があると優先的に入れるそうですが、延長の利用は不可。5時から7時までは、民間保育サービスを、日替わりで利用するしかありません。

【特別支援学級に進学する場合】
 隣の校区の小学校へ通うことになります。徒歩15分以上かかり、集団登校の班にも入れないため、朝の送りは必須です。放課後は、送迎付きの放課後デイで7時まで過ごせればいいのですが、そんな施設はどこにも見つかりませんでした。
 送迎ありの施設は、身体障害がある場合のみ対応可能とのことで該当せず。小学校から放課後デイの施設まで送ってくれるファミサポさんが必要です。さらに、7時まで預かる施設はないので、施設まで迎えに行って7時まで自宅で見てくれるファミサポさんも必要となります。1日に2人も、短時間の送迎を請け負ってくれる人を、調整しなければなりません。

 エリア内にある放課後デイに、片っ端から問い合わせと見学を入れましたが、調べれば調べるほど、希望の光が消えていきました。次々と新しい放課後デイが作られる中、内容はピンキリ。老舗の施設はかなりの人気で、2年も先の放課後デイなのに、見学すら断られてしまいました。既に未就学で療育に通っている子が、そのまま就学後もスライドして利用するので、空きはないのだそうです。
 唯一、送迎ありで受け入れ可能と言われた施設は、カーテンを閉め切って、子供たちは無言のままタブレットでゲームをしていました。預かりの時間は6時まで。7時帰宅の場合は、別途、ファミサポなど保育サービスの利用が不可欠でした。

要は、発達障がい児の母が6時まで働くことは想定されていないようです

 職場の育休制度は3歳まで。子の看護休暇はありますが、預け先が見つからないという理由では使えず、有給休暇を時間単位で消化した後は、欠勤扱いです。
 ファミサポや民間保育サービスを細切れに利用すれば、絶対に仕事を続けられないわけではありません。夜間一時預かりという手だってあります。でも、そうまでして、通わせたい放課後デイでもありません。
 小1の壁、越えられそうにない。
 そう思いました。

幼稚園へ転園してみる

 延長を認めない保育園に通い続ける気力も、仕事を続けていく気力も、一気に低下していきました。
 とにかく疲れてしまったので、引っ越しを決意した時のような、大きな転機が必要だと思いました。
 まずは息子の願いを叶えるべく、9月、幼稚園へ転園しました。息子はあっという間に幼稚園に馴染んでいるようでした。自由すぎる保育園の時間より、短時間でルールが明確な幼稚園ライフの方が、息子には向いているようです。
 転園後も、しばらくは仕事を続けていました。民間保育サービスを駆使して、スケジュール管理するだけで気が遠くなる毎日。やってみて、さすがにこの生活を、年中から年長、就学後と続けていくのは、無理だと悟りました。
 そして、仕事、辞めました。

 以上が、仕事を辞めた経緯です。
 就学後に、わずかでも光が見えたら、保育園にとどまって仕事を続けたと思います。けれども見えてきたのは、今より過酷な未来。それでも、あらかじめ現実を知っておいて良かったと思っています。個人の努力にも限界があって、あまり無理をすると心身を壊すと思うからです。

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みずちさん

発達凸凹のある5才息子がいます。仕事を辞めて、幼稚園ママデビューいたしました。ゆるっと就活しながら、子育てや就学先について考えていきたいです。

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