家事は誰かひとりが負担するのではなく、家族全員でやりたいと思っています。けれども、子どもに対し「自分のことはじぶんでやろう」「お手伝いしてくれる」といくら話しても、のれんに腕押しでなかなか聞いてくれません。

子どもが主体的に家事に取り組むための第1歩は、どのような家事があるか知ってもらうところから。そう思い、こちらの絵本を手に取りました。

名もなき家事の絵本『いえのなかのぼやき妖怪ずかん』

『いえのなかのぼやき妖怪ずかん』は少し変わった絵本です。なんとテーマは「名もなき家事」。服が脱ぎっぱなし、食卓がごちゃごちゃ、トイレットペーパーが切れたまま…。ずっと放っておかれたものが妖怪になってしまいます。

「オレたちいつまでこのままなんだよ〜」とぼやく、脱ぎっぱなしの服やトイレットペーパーの芯の妖怪に、思わずクスっと笑ってしまいました。

妖怪のネーミングセンスも抜群で、たとえば「クツシタマルマル」 と聞くだけで、なぜ妖怪になってしまったのかが簡単に想像できます(わが家もまるまった靴下がよく落ちているので…)。「クツシタマルマルになっちゃう!脱いだ靴下は洗濯カゴにいれよう!」と子どもに声をかけると、「しまった…」という顔をして、すんなり片づけました。

絵本のおかげで子どもが「名もなき家事」を認識

絵本を読みながら、「この妖怪はうちにはいないね」と長男(小1)が言いました。濡れた傘をそのままにしておくと出る妖怪「カサジメジメ」です。濡れた傘は、晴れた翌日にベランダに干していますが、たいてい在宅勤務で子どもが見ていないタイミングでしているので、長男はこの家事の存在自体知りませんでした。

絵本を通して、家に「カサジメジメ」がでないのは、ママやパパが傘を干しているからだと、長男が気づいた姿をみて、救われた気がしました。

家事について家族と話すきっかけにも!

うちにはどんな妖怪がいる?どんな妖怪はいない?その妖怪はなぜいない?読み聞かせでは、子どもと家事についての話題に花が咲きます。

この絵本を読んでから、トイレットペーパーのラストをひと巻き使った子どもが、「トイレットペーパーない!ペーパーカラカラになっちゃう!」と言うようになりました。以前なら、空のまま放っておかれていたので、教えてくれるだけでも大進歩です!

家事の道も一歩から。気長に家事を子どもと共有していきたいです!

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ヨリさん

小3、小1、4歳の母。発達遅れのある末っ子の療育と仕事の両立が課題。共働き、3人育児の暮らしの工夫をブログ「よりみち家族」を書いていたら、1冊の本になりました。書籍「暮らしの最適化」発売中です。

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